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真円度の測定方法

直径の違いを測定するだけでは、真円度は十分に測定できません。例として、50ペンス硬貨を考えてみて下さい。その中心を通るように直径を測定すると、直径は常に同じになりますが、50ペンス硬貨は明らかに「丸く」ありません。部品の真円度を測定する場合は、何らかのデータム(参照基準)が必要です。


真円度は通常、回転を用いた測定法によって評価されます。これは回転データム(参照基準)軸からの、径方向の偏位(偏差)を測定することで真円度を測定する方法です。この軸は固定されたままであり、あらゆる測定の主要な基準となります。この測定法には二つの種類があり、検出器を固定して測定対象部品を回転させる方法(テーブル回転型)と、測定対象ワークは動かさず検出器を動かす方法(検出器回転型)が有ります。

部品を回転させる方法
図1


図1は、タリロンド 565Hのような一般的なテーブル回転型システムを示しています。ここでは、回転データム基準となる非常に高精度なスピンドル上で測定対象部品を回転させます。

図2


図2では、芯出しテーブルと水平出しテーブルを使用して部品軸とスピンドル軸と一致させています。次に検出器を使用して、スピンドル軸に対する部品の半径方向の変位(偏差)を測定します。
検出器から出力されるデータには、以下の3つの成分が含まれます。
(1). 測定機自体の持つ誤差
(2). 部品セットアップ時の誤差
(3). 部品の形状誤差
 
高精度な機械系と安定した電装系を使用することで、(1)は無視できるほど最小化できます。 (2)は正確な芯出しと水平出しによって最小化され、それでも残る誤差は電子的な方法もしくはコンピュータソフトウエアを使用して除去されます。形状誤差は、(1)と(2)を除去することにより、この誤差が拡大され、真の真円度の測定をすることが可能になります。

2. 検出器が回転する方法
図3


もう一つの方法は、部品が静止した状態で検出器を回転させる方法(検出器回転法)です。この方法は、小型で高精度な部品の測定によく用いられますが、回転テーブルに載せることが出来ない大型の部品や重量が大きい部品、また非円形の部品の測定にも役立ちます。この方法を使用すれば、例えばシリンダーボアの測定時にエンジンブロック全体を回転させなくて済みます。

この検出器回転型の測定機は、スピンドルにかかる負荷が少ない為、より高精度に測定出来る傾向がありますが、スタイラスとスピンドルの到達範囲による測定容量が制限される場合があります